「劣悪を極めた住環境はまるで“収容所”です。とても人間が住める場所ではありません。体調に異常をきたす学生も続出しており、正直、サポートする側としても限界です」
こう告発するのは、福岡県福岡市にある日本語学校「西日本国際教育学院」に勤務する職員Aさんだ。
鎖と南京錠で“動物のように”拘束される留学生――そんな衝撃的な動画がSNSで拡散されたのは昨年10月のこと。この映像は、西日本国際教育学院に当時在籍していた20代のベトナム人留学生に対し、職員が身体的拘束を行っている場面を記録したものだった。
「ベトナム人留学生が転校を申し出たところ、職員がパスポートと在留カードの提出を要求。これを拒否したところ、職員が自分のベルトと留学生のベルトを鎖でつないで南京錠をかけ、約3時間にわたり拘束したのです」(社会部記者)
西日本国際教育学院は法務省の認定を受けた日本語教育機関だ。運営しているのは学校法人宮田学園。法人の代表である総長を宮田道郎氏、日本語学校の責任者である学院長を妻の宮田智栄氏が務めている。これまでにネパール、ベトナム、スリランカなどアジア各国から日本で就学・就職を希望する学生を数多く受け入れてきた。
“鎖で拘束動画”が拡散した直後に出入国在留管理庁は調査を開始。地元メディアもこの問題を報道した。そして今年9月7日、同庁は西日本国際教育学院の人権侵害を認定。日本語学校として認める告示を抹消し、今後5年間、留学生の新規受け入れを禁じる処分を下した。在籍している約630人の留学生については、転校させるよう学院に指導する方針だという。
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source : 週刊文春