「長年にわたり佐賀県から助成金で支援してもらってきたのに、今年10月から成田−佐賀路線は週1往復に減便することになってしまった。実は、この助成金の使途が極めて不明朗なのです」
声を潜めてこう語るのは、日本航空(JAL)の子会社のLCC、スプリング・ジャパン(以下、スプリング)の社員である。この社員によれば、使用した実態がないのに使用したことにして、佐賀県に報告していた疑いがあるという。
スプリングは、中国の大手LCC「春秋航空」が日本の複数の企業と共同出資して2012年に設立した格安航空会社だ。
「旧社名は『春秋航空日本』。“中国特化型LCC”としてスタートし、2014年に国内線の運航も開始しました。しかし、設立以来赤字が続き、2017年からは負債が資産を上回る債務超過に。さらに、コロナ禍の影響で業績が急降下。そこで2021年6月、JALが春秋航空以外の出資者から株式を取得し、連結子会社化しました。JALグループ入りに伴い、同年11月、スプリング・ジャパンと社名を変更しました」(経済部記者)
拠点は成田空港。現在就航している路線は、国際線は天津、ハルビン、南京の3都市、国内線は札幌、広島、佐賀の3都市である。
その中でも、スプリング社員が「儲からない路線」と口を揃えるのが佐賀路線だ。
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source : 週刊文春