岸田首相の右腕にして選挙を所管する寺田総務相。しかし、自身の選挙は違法のオンパレードだった。偽造領収書77枚、裏金100万円、そして運動員買収…。

 ここに、広島銀行が発行した9枚の振込明細がある。昨年の衆院選(10月31日投開票)で6回目の当選を果たした国会議員が、広島県選挙管理委員会に提出した「選挙運動費用収支報告書」に添付されたものだ。

選管に提出された選挙運動費用収支報告書

▶︎¥517,640 マツダオートザム竹原

▶︎¥98,608 アキ事務機

▶︎¥113,700 ホテルセイフウカン

 明細に記された支出先は、広島県竹原市などの自動車販売店や事務用品会社、ホテル。振込日は全て投開票日から5日後の昨年11月5日で、総額は106万842円に及ぶ。そして9枚全ての「ご依頼人」欄に印字されているのは、“ある政治団体”の名前だ。

 それは、この議員が自らの選挙で“裏金”を作っていたことを示す決定的な証拠文書だった――。

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source : 週刊文春 2022年11月24日号