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 日本時間の14日に行われた日米首脳会談で、国内では滅多にお目にかかれないおどけた笑顔を浮かべる岸田首相。歴訪した欧米5カ国で歓待を受け、気持ちは「もう日本に帰りたくない……」といったところか。対するバイデン大統領は何やら渋い顔で、こちらは「帰りたい」という表情にも……。

写真提供 ゲッティ

 目下バイデン大統領を悩ませているのは、機密文書が事務所や自宅で見つかった問題だ。上智大学の前嶋和弘教授が語る。

「中国の脅威が増す中、日本の安全保障環境を変えた岸田首相の訪米は米国でも意外と話題になっています。しかしトップニュースはあくまで機密文書問題。写真の直前にも、岸田首相を出迎えようと待っていたバイデン大統領は記者から機密文書問題についての質問を大声で投げかけられています」

 追及を避けたい米国側の思惑か、首脳同士の会談後に通常開かれる共同会見が今回は行われなかった。

「岸田首相としては、防衛費増額に対する国民の反発をバイデン大統領との共同会見で収めたい思惑があったと思いますが、肩透かしを食らった格好です」(同前)

 会談後、逃げ帰るように地元に向かったバイデン大統領。一方、帰国した岸田首相を待ち受けるのは厳しい国内世論である。両首脳の真の正念場はこれからだ。

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source : 週刊文春 2023年1月26日号