昨年7月の参院選比例代表で初当選した歌手で日本維新の会の中条きよし参院議員(76)に、年金未納の疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。期間は数十年に及び、累積した未納額は約750万円になるとみられる。
中条氏は昨年11月15日、参院文教科学委員会で自身の新曲やディナーショーを宣伝する発言をして批判を浴び、「大変申し訳なく思っている。宣伝と受け取られたのであれば不適切だった」と陳謝。党から厳重注意処分を受けていた。
日本年金機構の関係者が明かす。
「中条さんが当選した数日後、日本年金機構の職員が公的年金の未納分を支払うよう、事務所に連絡し、その後も督促したのですが、結局支払ってもらえなかった」
2022年度の老齢基礎年金の満額は77万7800円だが、「中条さんは未納の約750万円と天秤にかけ、『年金なんていらない。払わない』と主張しているというのです」(同前)
こうした中条氏の主張は問題ないのか。日本年金機構の担当者が解説する。
「国民年金法の第88条は、国民年金への加入を国民の義務と位置づけています。年金は個人が一定の積立を行い、それを老後に受け取るという趣旨のものではなく、現役世代が納付した保険料で、その時代の年金受給者の生活を支えていくという仕組みです」
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source : 週刊文春 2023年1月26日号