1月19日に狛江市の邸宅で起こった惨劇。この強盗殺人を契機に、全国で類似の事件が起こっていることが浮き彫りとなる。既に複数人が逮捕されたが、裏に見え隠れする“指示役”の存在。一体、その男は何者なのか。
▶犯行3日前に小誌記者に「叩きが起きる」
▶黒幕からの連絡「レンタカー2台」「乗り捨てでいい」
▶犯人コードネームは「三橋」「範馬勇次郎」
▶狛江90歳女性を殴殺した4人組の卑劣手口
▶被害急増の裏に特殊詐欺グループの“転職”
▶こんな家が狙われる!被害を防ぐ3つの掟
「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」
電話口の男が小誌記者にそう“予告”してきたのは、1月16日昼前のことだった。「叩き」とは、犯罪者や警察の間で「強盗」を表す隠語である。
その男――Xは、情報提供窓口「文春リークス」を通じて連絡を寄越してきた人物。同日夕刻、彼は追加の情報を伝えてきた。
「叩きの場所は調布の方に決まったらしい」
正確な時間や場所が示唆されたわけではない。この時点では、証言の信憑性を判断する材料がなく、Xの真意も測りかねた。
だが3日後、記者は驚愕することになる。1月19日夜。速報ニュースが、強盗殺人事件の発生を告げていた。現場は、警視庁“調布”警察署管内にある狛江市の住宅だったのだ。
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source : 週刊文春 2023年2月2日号