地銀再編のカギは意外な大企業が握っていた――。

　横浜銀行がTOBによって、神奈川銀行を完全子会社化する方針を固めた。

「横浜銀と言えば、総資産額20兆円を超える日本最大の地方銀行。頭取ポストは長年、旧大蔵省幹部の有力天下り先でした。かたや、神奈川銀は総資産額約5500億円の第二地銀です」（横浜銀関係者）

　神奈川銀は、横浜銀などが参画して発足した相互銀行が前身。現在も、横浜銀が神奈川銀株を7.76％保有するなど近しい関係だ。

「10年ほど前にも横浜銀は買収を検討したことがあります。ただ、この時は神奈川銀の不良債権比率を懸念して断念したという経緯もありました」（地銀幹部）

　その横浜銀の背中を押したのは、他ならぬ金融庁の思惑だった。

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