「週刊文春」は2月10日配信のスクープ速報で、日本経済新聞社とテレビ東京が共同で運営するYouTubeチャンネル「日経テレ東大学」が今年3月を目処に終了すると報じた。そんな同チャンネルについて、日経新聞の社内で動画の内容を問題視する声があがり、昨年12月時点で制作スタッフに終了が通告されていたことが小誌の取材で新たに分かった。
「日経テレ東大学」は2021年4月にスタートした。『家、ついて行ってイイですか?』などの人気番組を手がけたテレ東プロデューサーの高橋弘樹氏(41)が制作統括を務め、出演者に2ちゃんねる創設者のひろゆき氏やイェール大学助教の成田悠輔氏らを抜擢。経済番組らしからぬ演出で人気を博し、今年2月にはチャンネル登録者数100万人を突破していた。
だが、2月6日に高橋氏がテレ東を退社することが明らかに。9日には成田氏も〈番組から引退します〉とツイート。「何があったんだ」と憶測を呼んでいたが、実はその裏でチャンネルの終了が決まっていた。
登録者数100万人超の人気YouTubeチャンネルはなぜ終了することになったのか。日経新聞関係者が匿名を条件に明かす。
「実は、『日経テレ東大学』の終了は、日経新聞の“社内闘争”の結果なんです」
「“本流”はYouTubeなんてノーマークだった」
日経新聞社の“本流”とされるのは1500人の記者を抱える編集局だが、同チャンネルは「日経電子版」などデジタルコンテンツの“出し先”を担っているデジタル事業(現・サブスクリプション事業部門)内の企画として立ち上がった。
「編集局に近い報道班ではなく、あえてバラエティ班と組むことにしました。テレ東のバラエティ班は、『ゴッドタン』の佐久間宣行さん、『ハイパーハードボイルドグルメリポート』の上出遼平さんなど尖った番組を作れる人材を多数輩出しています。面白いYouTubeチャンネルを作ろう、ということでアサインされたのが、政治経済ネタにも強い高橋さんだったのです」(同前)
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source : 週刊文春 2023年2月23日号