日銀総裁報道、若手退職…日経新聞「失敗の本質」

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「雨宮に打診なんかしてねえよ」

 

 2月10日に植田和男氏が日銀新総裁として報じられた後、岸田首相は周囲にそう漏らした。槍玉に挙げられたのは日経新聞である。

 日経が電子版でスクープを放ったのは、2月5日、午前2時のことだった。

自信満々のスクープ

「日銀新総裁について、政府が雨宮正佳副総裁に打診したと報道。〈政府・与党が最終調整〉と見出しを付け、電子版登録者には〈特報〉と打ったメールも送信した。翌7日も〈調整大詰め〉と打っていました」(経済部記者)

2日連続で雨宮氏の写真入り

 雨宮氏への打診について、磯崎仁彦官房副長官は6日、会見で即座に「そうした事実はない」と否定したが、市場は日経報道で動いた。円安に振れると同時に、日経平均株価は一時300円超の値上がりを見せた。第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏が語る。

「市場が警戒していたのは黒田東彦総裁の緩和路線の修正です。黒田氏の右腕だった雨宮副総裁が新総裁になるなら修正には消極的だろうと見られ、楽観ムードが広がって円安・株高となった。具体的な候補者名とともに『最終調整』とまで報じられたことで、市場は反応したのです」

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source : 週刊文春 2023年3月2日号

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