「お願い! 静かにするから中に入れて!」
年明け間もなく、東京都あきる野市の住宅街の一角に、玄関前で泣きじゃくる5歳男児の声が響いた。
昨秋までこの家に住んでいたのは、幸せを絵に描いたような一家3人だった。
「10年ほど前に夫婦で引っ越してきて『若いですが宜しくお願いします』って挨拶されてね。奥さんは獣医師で、旦那さんは電気関係の仕事をしていたはず。5年前に赤ちゃんが産まれて、庭先でバーベキューをしたり、近所の公園に3人でお出かけしたり楽しそうに見えましたよ」(近隣住民)
ところが昨年10月頃から夫の姿が消え、年末から茶髪の男が出入りするように。
「新しく来た男の人は、冬なのにTシャツに短パン姿でタバコを吸って、目が合っても会釈もしない。仕事もしていないようでした。その上、お喋りだった息子さんの声が全然聞こえて来なくなって……」(同前)
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source : 週刊文春 2023年3月9日号