日本経済新聞が2月28日朝刊で掲載した記事が台湾を揺るがせている。記事は連載「台湾、知られざる素顔」の1回目。台湾の国防部の「親中体質」を検証する内容で、テーマ自体は時宜を得たものと言えるだろう。波紋の原因はその中身にあった。
記事は、「中国ルーツの『外省人』が牛耳る旧習が続く。歴代国防部長(大臣)も外省人がほぼ独占する」と書く。さらに匿名の「関係者」コメントとして「そんな軍が有事で中国と戦えるはずがない。軍幹部の9割ほどは退役後、中国に渡る。軍の情報提供を見返りに金稼ぎし、腐敗が常態化している」と書き、蔡英文総統がそうした軍を「掌握できていない」と指摘。台湾軍は想像以上に頼りにならない、という印象を与える仕立てになっている。
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source : 週刊文春 2023年3月16日号