3人の元ジュニアが性被害を証言したBBCの放送は、世界で驚きをもって受け止められた。一方、日本メディアは沈黙を続ける。小誌は今まで被害を語ってこなかった元ジュニアに接触。彼は言った。「口でされました……」
「初めてのときは、本当にあるんだと、びっくりしました。本当にこんなことがあるんだと……」
都内に住む30代後半の男性。かつてジャニーズ事務所に所属し、くっきりとした目鼻立ちで、いまも当時の面影が残っている。彼は小誌記者の前で声を振り絞り、自らの体験をそう振り返った――。
英公共放送「BBC Two」のドキュメンタリー番組『Predator:The Secret Scandal of J-Pop(J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル)』(以下、『プレデター』)の衝撃が拡大している。
2019年に死去したジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)によるジャニーズJr.の少年への性的虐待。これを世界で初めてテレビが取り上げたのだ。
放送後、問題は英『Guardian』紙や米3大ネットワークの1つ『ABC』などでも取り上げられた。ジャニーズがコンサートを行ってきた香港や台湾、韓国などアジアのメディアも驚きをもって受け止めた。
翻って日本で報じたのは『FRIDAYデジタル』『日刊ゲンダイDIGITAL』など一部。大手新聞、テレビは沈黙を続けている。
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source : 週刊文春 2023年3月23日号