長崎県の離島、壱岐島に住む高校2年生が3月1日に失踪し、2週間がたった15日現在も行方不明となっており、警察などが行方を捜索していることが「週刊文春」の取材でわかった。この高校生は壱岐市の離島留学制度で来島しており、“里親”宅でホームステイしていたが、「死にたい」などと洩らしており、安否が心配されている。
失踪したのは椎名隼都君(17)。椎名君は茨城県出身で、中学2年生の時に来島。“里親”であるAさん宅で生活しながら地元の長崎県立壱岐高校に通っていた。
椎名君が失踪したのは、大雨が降っていた3月1日の16時30分ごろのこと。地元住民が語る。
「その日は壱岐高校の卒業式があり、離島留学していた高校3年生たちが最終便のフェリーで本土に帰る。椎名君も彼らを見送るため、フェリーが停泊する郷ノ浦港にAさんたちと向かっていたのですが、『傘とマスクを忘れた』と一人で帰宅。再び家を出た後、行方をくらませてしまったのです」
椎名君のスマホはAさん宅に置いたままで、所持金は1000円ほど。痩せ型で身長約175センチ、白と紺のボーダーニットに紺のジャージズボンという軽装だったという。
同日20時ごろ、Aさんが学校に連絡。約1時間後から警察による捜索が開始された。
「当初は島の南西部にあるAさん宅周辺を中心に捜索していたが、椎名君が山に入った可能性を考慮に入れ、4日から5日にかけて大規模に山間部を捜索。警察犬を入れるなどして島の北側まで捜索の手を広げるも、失踪直後に自宅近くで目撃されたのを最後に足取りは掴めていない。警察は『島民は皆知っている』と公開捜査はしない一方、海上保安庁に要請するなどして沿岸部にも捜索の手を広げています」(捜索に参加した島民)
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source : 週刊文春 2023年3月23日号