4月14日夜、三菱UFJモルガン・スタンレー(MS)証券がクレディ・スイス(CS)の無価値になった社債(AT1債)約950億円を、販売していたとメディアが一斉に報じた。
実はこの日の正午過ぎ、小誌はMS証券の親会社・三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に対して、同社債の販売についての取材を申し込んでいた。
今年3月、アメリカのシリコンバレーに端を発した金融危機で、破綻危機に陥ったCS。最終的に同じスイスのUBSに救済合併された。
「合併の結果、無価値となったAT1債をMS証券は、個人と法人、合わせて1500超の口座に販売していた」(金融記者)
そのAT1債に投資をしていた1人が、小誌が取材を進めていた都内在住のE氏(72)だ。
「まさか自分がこんな目に遭うとは思いませんでした」
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source : 週刊文春 2023年4月27日号