「企業風土を一新するため辞任することと致します」
保険金の不正請求疑惑に揺れる中古車販売大手のビッグモーター。25日に開いた記者会見の冒頭、兼重宏行社長はこう述べて辞任を表明した。
売上高7000億円の業界最大手が危機に瀕している。
「会見でも明らかにされましたが、不正疑惑が明るみに出て以降、同社の売上は半減したといいます。新規の出店も白紙に戻さざるを得ない状況で、社長の辞任を機に抜本的な経営計画の見直しが行われるはずです」(経済部記者)
客から預かった車両に傷をつけ、保険金を水増し請求するという異常な不正は、ビッグモーターの社風が生んだと10年以上勤めるA氏は言う。
「おかしくなったと感じたのは2017〜18年頃。ちょうど息子の宏一が副社長として、実権を握った時期です。ある営業の社員が彼の気に障ったんでしょう、その上司である店長に『県外に飛ぶか、辞めるか選ばせといてください』と言ってるのを聞きました。それが聞こえた周りの人間にすれば脅迫ですよ。副社長の勘気に触れたら、次は我が身ですから」
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source : 週刊文春 2023年8月3日号