8月24日から福島第一原発にたまった放射性物質を含む処理水の海洋放出が始まった。その直後から、お隣中国では日本への嫌がらせがスタート。しかし反発の一方で、お金持ち中国人の日本産への愛着も……。中国社会に詳しいジャーナリストの高口康太氏が、緊急取材した。

放出終了まで少なくとも30年かかる

 福島原発の処理水の海洋放出が24日から始まると、中国政府は日本産水産物の全面禁輸及び水産加工品の購入や使用の禁止という強硬手段に打って出た。中国メディアは子々孫々にまで禍根を残す“悪行”だと日本を批判している。この報道ラッシュに釣られるように、一部中国人が暴走し、日本人学校への投石や日本の飲食店や自治体への国際イタズラ電話という犯罪行為にまでエスカレートしている。

「うちにもイタズラ電話がありました。罵倒を一方的にまくしたてられました。系列店には10回以上もかかってきましたね」

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source : 週刊文春 2023年9月7日号