“相場の達人”似鳥会長を襲う円激安で37期連続増収に暗雲

THIS WEEK「経済」

森岡 英樹
ニュース 社会 経済 企業

 家具小売り最大手のニトリホールディングスが苦しんでいる。

 同社が11月10日に発表した今年9月中間連結決算は売上高が4168億円、最終利益は380億円に留まった。今期から決算期が変更されたため、単純比較はできないが、昨年8月中間連結決算と比較すると、売上高が1.5%減、最終利益も26.1%減で減収減益。中間期での減収は実に37期ぶりとなる。

「減収減益には3つの要因があります。第一にベースアップに伴う人件費の増加。第二に広告宣伝費の増加。ニトリは昨年秋に値上げを実施後、客数減が続いていました。今後は販促に一層力を入れるとしており、前下期より7本多い34本のテレビCMを放映予定です」(銀行関係者)

 だが、最大の誤算は足元の大幅な円安だ。

「ニトリは商品の9割以上を海外で生産していますが、1円(対ドル)の円安で年間約20億円の利益が消失します。リスクヘッジのため、これまで為替予約を利用してきましたが、前期は実勢レートを大きく外して予約してしまった。その反省を生かし、今期はスポット取引(売買成立同時又は、直後の決済)をしていました」(同前)

 資産3000億円以上とされる似鳥昭雄会長(79)。経済番組『がっちりマンデー!!』の年明け恒例企画で度々、年末の株価予想をほぼ的中させるなど、“相場の達人”として知られている。

「人生のピークは88歳」と語る似鳥会長

「ニトリは、来年3月期の為替レートを1ドル=130円の前提で経営計画を組んでいました。ところが、更に想定以上の円安が進み、4〜9月の仕入れの為替レートは平均144円72銭だった。これが、減収減益の大きな要因となったのです」(同前)

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source : 週刊文春 2023年11月30日号

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