「タイトルやキャッチコピーの内容により結果的に当事者の方を傷つけることとなり、誠に申し訳ございません」
12月5日、KADOKAWA(以下、カドカワ)のホームページに、『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』の来年1月の刊行中止を告げる謝罪文が掲載された。原書は2020年に発売されたベストセラー。アメリカなどでトランスジェンダーが急増した理由を当事者や医師らへの取材から迫ったノンフィクションだ。
「担当はベテラン女性編集者で、『ポリコレについて考える本を作りたい』と話していました。もともとの予定では今回の本に続き、来年に他にもトランスジェンダーについて議論を提起する翻訳本を出す計画でした。大まかにポリコレについて扱う形で、シリーズ化を目指していたようです」(カドカワ関係者)
だが、発売にあたり「熱狂はSNSで伝染する」などという文言で本が紹介されたことなどから、「差別を助長する」とSNSが大炎上。さらに今月6日には、飯田橋の本社前でデモが開かれるという情報が同社内に駆け巡り、「社員には出社を控えるように通達が出された」(同前)というほど、社内で騒動となっていたようだ。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル