華々しい自民党総裁選の裏で、地味な戦いとなっているのが立憲民主党代表選（9月23日投開票）だ。

　これまでに野田佳彦元首相（67）と枝野幸男前代表（60）というベテラン2人が正式に出馬表明。下馬評では、9月7日の告示を待たずに「野田新代表で決まり」（立憲中堅）との声が大勢になっている。

「駅頭で出馬表明するなんて驚いたよ」

　8月30日、衆院の議員会館を訪れた野田氏に相好を崩したのは小沢一郎衆院議員だ。前日のJR津田沼駅前での出馬表明をほめられた野田氏は「ご指導、よろしくお願いします」と慇懃に頭を下げた。

　野田政権だった2012年、小沢氏は約50人の議員を引き連れ、民主党を離党。「壊し屋」の異名を持つ小沢氏の一手が政権崩壊の引き金となった。

　その後、2人は犬猿の仲で、この8年は会食もしていなかった。だが今年7月、小沢氏が野田氏を会食に誘い「あなたでなければ政権交代できない」と口説いたことを機に、今では強固な協力関係が出来上がった。

　津田沼での出馬表明で小沢氏との関係について問われた野田氏は「代表選で目指す方向感は一致できた。一番離れた者同士が問題意識の共有まで来たということは、一つの前進ではないか」と強弁してみせた。

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3. 立憲代表選でトップを走る野田佳彦（67）が抱える3人のリスク