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ひとり暮らしをはじめる人へ 生きていくために最低限必要な3つのこと 

 日本で今、最も多い世帯は「ひとり世帯」である。春から、進学や就職などを機にひとり暮らしを始めるという人も多いだろうし、伴侶と離別したり死別したりしてひとり暮らしになる人も増えている。昨年6月にバイク事故で急逝した『「捨てる!」技術』(宝島社)のミリオンセラーなどで知られる文筆家・生活哲学家の辰巳渚さんが、ひとり暮らしを始める息子さんのために綴った遺作『あなたがひとりで生きていく時に知っておいてほしいこと』(文藝春秋刊)から、ひとり暮らしを始めたら、まずは気をつけたい3つのことをご紹介する。

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1.「ごはんを2合炊くこと」

 暮らしの中の「衣・食・住」でもっとも大切なのは食です。身体と心の健康も「食」によって保たれます。もちろん、親が作っていたようなちゃんとした食事を、自分ひとりのために用意するのは無理かもしれません。ですからまずは、「ごはんを2合炊いて家で食べる」ことから始めてみましょう。ごはんは腹もちもよく、何にでも合うので、おかずになるもの(いわゆるごはんの伴)がバラエティに富んでいます。何よりパンなどより安価です。ひとり暮らしの人におすすめなのは、夜に2合炊くこと。1合で炊くよりおいしいし、余ったら、小分けにして冷凍保存しておけばよいのです。ごはんに、のりの佃煮、梅干しなどの保存できるもの、もしくは、納豆、生卵があればすぐに1食分の食事は用意できます。最近はおいしい缶詰も豊富にありますし、インスタントでも味噌汁を用意すれば、立派な「一汁一菜」になるのです。慣れれば包丁とフライパンを使った調理を取り入れていきましょう。

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 ここで気をつけたいのは、調味料は小さなサイズのものを選んで買うこと、食材も日持ちするもの以外は1週間で食べ切れる量だけを買うことです。また玉ねぎ、ジャガイモ、にんじんなどの日持ちする野菜を常備しておくと、何か1品は作れるので便利です。さらに、乾麺やレトルト食品、カップ麺や缶詰、フリーズドライのスープや味噌汁などの保存がきいて調理をしなくてもいい食材を常備しておくと、ピンチの時にも乗り切れます。