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超ラジオっ子・南海放送社長が語る「テレ朝最終面接の“古舘くん”が凄かった件」

南海放送・田中和彦社長インタビュー #2

note

そろそろラジオという看板を下ろしてもいいのかなって

——ラジオっ子の田中さんは、これからのラジオをどうお考えですか?

田中 そうですね。全盛期にグロスで2400億円から2500億円あった日本のラジオ業界の収入は今や1200億ぐらいに落ちてしまった。ただここに来て、radikoが普及し始めて少し光が見え始めてきました。

——ラジオもデジタルシフトで。

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田中 僕、そろそろラジオという看板を下ろしてもいいのかなって気がしているんです。むしろ時代はネットの勢いから逃れられないのだから、ネットをメインにサービスを拡充して、ラジオはそれを補完する役割としたほうがスッキリすると思います。それを自他ともに認めるラジオっ子の僕がやったら、誰も怒らないだろうなって。

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立場が重くなるほど軽く立ち振舞える人は最高

——「プーチンを呼びたい」プロジェクトから、ラジオの看板を下ろしてしまえというプランまで、田中さんは常にインパクトある構想を描かれている気がしますが、経営者としてはどんな姿が理想的なんですか?

田中 憧れの先輩、亀渕昭信さんがいつも「青島幸男の偉さはね……」って語ってくれるんですよ。どういう話かというと、青島さんは直木賞作家になっても、都知事になっても佇まいが変わらなかった。いやむしろ「偉くなるごとに軽くなっていったんだよね」と。だから立場が重くなるほど軽く立ち振舞える人は最高だよって。そのことをいつも教えてくれるんです。

——いい話です。

田中 亀渕さんはそれをうまく自分のものにしていて、あの人今じゃ76歳とかそれくらいですけど、会うと「ヤッホ〜」なんですよ。あそこまでは僕、軽くできないんですけど(笑)、うまい具合に突き抜けた人になりたいですね。

 

写真=小坂ちあき

INFORMATION

©2019「ソローキンの見た桜」製作委員会

『ソローキンの見た桜』

3月22日(金)より角川シネマ有楽町ほか全国公開

3月16日(土)より愛媛県先行公開

監督:井上雅貴

出演:阿部純子、ロデオン・ガリュチェンコ、斎藤工、イッセー尾形ほか

超ラジオっ子・南海放送社長が語る「テレ朝最終面接の“古舘くん”が凄かった件」

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