『チコちゃん』のブレイク、『めちゃイケ』『みなさんのおかげでした』の終了、そして『イッテQ』の問題――今年のテレビバラエティも盛りだくさんで、やっぱりいろいろありました。

 テレビ東京の人気番組『ゴッドタン』のプロデューサー・佐久間宣行さんと生粋のテレビっ子ライター・てれびのスキマさんに一年を総ざらいしてもらいます。(全2回の1回目/#2へ続く)

テレビ東京・佐久間宣行さん(右)とてれびのスキマさん

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「フジテレビとNHKの幸せな合体」

スキマ 今年の明るい話題でいうと『チコちゃんに叱られる!』かなと。全世代に愛されて。ポジティブな話題は『チコちゃん』が独占した感じはありました。

佐久間 僕も大好きな制作者だから思うんだけど、フジテレビから抜けた小松(純也)さんが一番伸び伸びとやってる。『人生最高レストラン』も『ドキュメンタル』も小松さん。いま一番楽しそうにやってる。一昨日、「佐久間君、何かやろうよ」ってテレ東にも来ましたよ。

スキマ それは面白そう! 『チコちゃん』は視聴率でも15%ぐらいをキープしていて。

佐久間 土曜朝の再放送も数字がいいんですよね。

スキマ 土曜が放送休みだと苦情が来るって聞きました。

佐久間 小松さんの作るフジテレビ的な世界観と、NHKの情報としてすごく精度が高いものが、幸せな合体をしたというか。それが『チコちゃん』がちょうどいいバランスで見られる理由なんだろうなと思いますね。

スキマ あと岡村さん。『めちゃイケ』が終わって、直後に始まったのが『チコちゃん』というのが、すごい象徴的で。『チコちゃん』のときの岡村さんってすごい力が抜けて余裕を持ってやっている感じが、いまの時代に合ってるのかなと。

佐久間 そう考えると『いいとも』が終わったあとも『ブラタモリ』は人気だし、NHKってそういうのがすごい上手ですよね。

スキマ タモリさんもそうですよね。NHKは違う土地を用意しているというか。