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ひとり殺して650万円? “殺し屋”小説が絶好調の石持浅海

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 新作小説『殺し屋、やってます。』(小社刊)が発売後、たった1週間で重版する売れ行きを見せている。

「“ひとりにつき650万円で承ります。”という帯文がキャッチーだったのが好調の要因でしょうか(笑)。ミステリーであると同時に、殺し屋という職業にスポットライトを当てた“お仕事小説”になっています。仕事である以上、殺人の価格設定や受注方法、納期などが必要。それらを考えることから始めました。私自身、サラリーマンと小説家を兼業しているからこその発想かもしれませんね」

 中小企業向け経営コンサルタントの富澤は、密かに“殺し屋”を兼業している。東証一部上場企業社員の平均年間給与650万円で殺しを請け負うのだ。依頼者や標的の内面にはタッチしない主義の富澤だが、彼らの奇妙な動きが気になり、図らずも“日常の謎”を解決することに――。

「密室ものなのに密室を開けない物語など、定番のシチュエーションにひねりを加えるのが私の作風。“日常の謎”と最も不似合いなのが、“殺し屋”ではないかと思いつきました」

 作中の7篇はどれもバラエティに富んでおり、ラストの第7話では標的が富澤自身になるという驚きの展開に。そして好評を受け、早くも続編執筆の予定があるとか。

「仕事というのは退職するまで終わりがありません。なのであえて1冊の中ではっきりした終わらせ方にしませんでした。今後、同業他社を登場させるなど、アイデアはあるのでご期待ください」

殺し屋、やってます。

石持 浅海(著)

文藝春秋
2017年1月12日 発売

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