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【巨人】二塁・マギーは「回転寿司のプリン」だ

文春野球コラム ペナントレース2017

マギーは巨人のプリン?

「二塁マギー」

 これが2017年巨人春季キャンプの勝手に決める流行語大賞である。おぉ、なんだか凄まじい連載の始まり方だ。ルイス・クルーズでもドラ1の吉川尚輝でもなく、まさかの新外国人選手ケーシー・マギー。二塁・マギープランの破壊力と絶望感は懐かしの代打セペダに匹敵するだろう。一塁・阿部慎之助、三塁・村田修一、さらに二塁・マギーなら総重量は球界最強だぜ。って大相撲じゃないんだから。ところで、どすこい山口俊どこ行ったの? うん幕下3軍部屋でシコ踏んでるよ。

二塁起用プランが浮上しているケーシー・マギー ©時事通信社

 あ、すいません。沖縄キャンプ帰りのプロ野球死亡遊戯です。ここであんた沖縄まで行って「原稿テーマが二塁・マギーなのか」とか、「それ緊急時のオプションのひとつでしょ」なんて真っ当な突っ込みは野暮だろう。正直、俺だって二塁挑戦中の立岡宗一郎のファンだ。そんなのは分かってる。4年前の楽天時代と比較してマギーが何キロ太ったのかリアルに検証したらあかん。正論は時に想像力と元気を奪う。合コン開始1時間前に「可愛い娘、来るのかよ」とかガチで怒っても虚しくなるだけだ。今度こそメジャー級おネエちゃんが来るはず(根拠なし)。それがオープン戦時期の助っ人に対する正しい夢の見方である。

 だから、あえて書く。二塁・マギーとは回転寿司のプリンみたいなものだ。えっ? マギーのフリン? なんでやねん、マギーは巨人のプリンだ。回転寿司に行って、たまに食うプリンは超美味い。で、その場も「おまえ1皿目からプリンかよっ!」と盛り上がる。食事のオプションとしては最高。けど、プリンが寿司屋のメインディッシュになったら、かなりヤバイ。

2年目の由伸監督に望むこと

 あくまで『巨人回転寿司』の鮮度の良いネタは岡本和真や重信慎之介だと思う。まあ魚も若手も放っておいたら腐っちまうけど。2年目の板前ヨシノブじゃなくて…由伸監督には、ぜひ美味い岡本寿司を握ってほしい。できたら笑顔で。そしたら、たまに出るマギープリンも喜んで食うからさ。ただ忘れちゃならないのが、「二塁・マギー」はあくまで回転寿司のプリンってことだ。行列ができる有名スイーツ店の「二塁・山田哲人」や「二塁・菊池涼介」と同じ土俵で比較するのは無理がある。そらそうよ。ところで土俵って言えば、どすこい山口は何してんの? いや、もうそれ許してやって。

 まあこの時期だけだよ。マスコミもファンもこんなに余裕があるのは。ペナントレースが始まったら、みんなハングリーに目の前を流れる寿司食うじゃん。坂本勇人、菅野智之、長野久義ってどんどん皿と白星を積み重ねてく。酷なようだけど、流れ続ける大量の皿の中から「中井や藤村はどこ行った?」なんて探している時間はない。二塁も結局はクルーズが守ってる可能性大。呑気にプリン食ってる暇なんかねぇんだ。だから、あえて今の内に「二塁・マギー」ネタを書いておこうと思った。腐らないうちにね。

プロ野球死亡遊戯こと中溝康隆 ©プロ野球死亡遊戯

巨人の面倒くささは永久に不滅です

 誤解を恐れず書けば、巨人って球団は面倒くさい。伝統のあるビッグクラブ。優勝以外は失敗。2位でもダメ。かと言って、補強をしたら強奪とディスられる。ファンも多ければアンチも多い。でも、この面倒くささが消えてしまったら、もう巨人は巨人じゃいられなくなると思う。

 というわけで、文春野球ペナントレースでもジャイアンツ担当として狙うはもちろん独走優勝。もうひとつ、テーマは野球ライターひとり世代闘争だ。とりあえず30代の自分が「若手」と呼ばれている業界は異常だよ。演歌じゃないんだから。もう遠慮なくやらせてもらう。野球ライター業界の世代交代のためにも、向こう30年はプロ野球死亡遊戯には手が出せないと思うような勝ち方をするつもりだ。

 えっ? 連載初回の決意表明が微妙にイチローの台詞のパクリでいいのかって、いいでしょ。ヤクルト担当長谷川さんからの「打倒・死亡遊戯」の宣戦布告?光栄だね。怪我人続出で巨人の巨大補強は失敗? さあどうだろね。

 トランキーロ、あっせんなよ。

 とりあえず、俺らWBC楽しみながら、開幕までマギープリンでも食って待つことにするよ。

 See you baseball freak・・・

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。