昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

池上 彰
2017/03/13

都政や地方議会の報道が増えているのはなぜ?

池上さんに聞いてみた。

Q 都政や地方議会の報道が最近増えたのはなぜ?

 舛添&石原都政、少しさかのぼると、富山市議会や兵庫県議会(編集部注:野々村竜太郎元県議会議員)のスキャンダル。ここ何年かでようやく地方議員にもメスが入るようになりましたが、これまでチェックの目が行き届いていなかった原因はどこにあると思いますか?(40歳・男・会社員)

A 簡単に言ってしまえば、報道機関が怠慢だったから、ということでしょう。

 東京都政や東京都議会の問題があまり報じられなかった背景には、東京のローカル紙が存在しないという事情があります。

 全国各地には「県紙」と呼ばれる地方紙があり、多数の記者が県政や県議会を担当しています。これに対して、東京都庁・都議会を担当する記者はわずか。民放テレビですと、1人しかいないところもあります。都庁の業務量は膨大で、都議会議員は127人。とても手が回りません。ふだんのニュースは地味なものが多く、新聞紙面では都内版で扱われることがほとんどですので、反響もあまり大きくありません。

 結果、発表を聞いて原稿を書く、というルーティンになってしまっていたことは否めません。

 舛添知事の金の使い方を週刊文春が報道したことで、各社が競争で取材を始めたところ、出るわ、出るわ、ということになったのです。外部からの刺激が大切ですね。

 兵庫県議会議員や富山市議会議員の問題が明るみに出たのは、地元紙が頑張ったからです。きちんと目を光らす。それがメディアの役割です。

「○○さんに聞いてみた。」のコーナーでは、みなさまからの質問を募集しています!

質問投稿フォーム

はてなブックマークに追加