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星野 概念
2017/03/27

うつの知人にどんな言葉をかければいい?

星野概念さんに聞いてみた。

Q うつの知人にかける言葉は?

 知人が会社に入ってからうつになってしまいました。よく「頑張れ!」と言ってはいけないと聞きますが、周りの人はどういう言葉をかけてあげれば良いのでしょうか?(20代・男・会社員)

A 大切なことは「傾聴」と「共感」です

 知人の方、うつになってしまったとは、とても辛いですね。その状態が精神医学的に「うつ」と言えるかどうかは詳しくお話をうかがってみないと分かりませんが、現状で僕が間違いなく言えることは、知人の方は辛い思いをしているということです。「うつ」の人に「頑張れ!」と言ってはいけないのは何故だと思われますか。それは、エネルギーが枯渇して、頑張れる余力がないほど弱っているからです。頑張ろうとしても頑張れない人に「頑張れ!」という声をかけると、「ど、どうしても頑張れない。期待に応えられなくて本当にごめん……」と自分を責めてしまう自責感や、ゆううつな辛さに拍車がかかってしまう恐れがあります。

 では、どのような言葉をかけてあげれば良いのか。それは本当にケースバイケースで、マニュアル的な正解はありません。「頑張れ!」が良い例ですが、こちらがよかれと思ってしたアドバイスが的外れだと、無効どころか、重荷になってさらに辛い思いをさせてしまいかねないわけです。

 だとしたら何も出来ることはないのかと言うと、そうではありません。辛そうな人に対して、まずしっかりとすべき関わり方は、アドバイスではなく、「傾聴」と「共感」です。人というのは、自分以外はみんな他者ですが、特に弱っている時は、他者は他者でも「理解してくれている他者」からのアドバイスでないと、なかなか受け入れられないのです。ですのでまずは、「どうしたの?」とか「良かったら話聞こうか」など、プレッシャーにならない程度に、どうして辛くなってしまったか聞いてみてください。もし話す気力がなさそうであれば無理強いする必要はありません。でも、もし何かしらお話してくれるようでしたら、相槌を打ちながらそれを聞いてみてください。それで、辛そうだなと感じたら「辛そうで大変なんだね」など、それを言葉にしてみてください。

 言葉をかけてあげるというよりも、聞いてあげるというお話になってしまいましたが、大切なことだと思います。相談者さまも無理しすぎずに試してみて下さい。

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