昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。


2017/05/26

昔親バレ、今孫バレへ。AVに対する世間の劇的変化。水道橋博士×カンパニー松尾×しみけんによる業界ウラ話(1)

『水道橋博士のムラっとびんびんテレビ』(水道橋博士 しみけん 著)

 幅広い見識と行動力で他を圧倒する水道橋博士が毎回悶々とし、地下クイズ王としても名をはせるイケメン男優しみけんが活き活きとする「水道橋博士のムラっとびんびんテレビ」。今が旬のセクシー女優を迎え、大人知的エロトークで彼女たちの知られざる素顔を丸裸にする人気番組が書籍化された。その特別版として「劇場版テレクラキャノンボール」で一大旋風を巻き起こしたカンパニー松尾監督を迎え、盛り上がった鼎談を一部公開する。

◆◆◆

博士も監督も怖れる“娘バレ”リスク

松尾 ちょっとサングラスをかけさせていただきます。

しみけん 何か理由があるんですか?

松尾 正当な理由がありますよ。娘が私の職業をいまだに知らないんですよ。バレていたらいいんですけどね。

博士 俺も娘は小4だし、「ムラっとびんびんテレビ」をやっているの知らないから。娘にバレたらこの番組をやめるって言っているの……書籍化されるなんて。娘に読まれたらどうするんだよ。娘は読書家で本をすごい読むんだよ。

しみけん ぼくも先日博士のトークショーを聞きまして、今まですごく申し訳なかったなと苛(さいな)まれました……ですから、次からはもっと娘さんの話を振っていこうと。

博士 おい!! だから……。今までどれだけさ、「娘さんはそろそろアレですよね」「娘さんは小4ですからもう角っこ好きですよね」とか振ってんだよ! 

松尾 ついついね。

水道橋博士(すいどうばしはかせ)

博士 AV女優も初期のころは、訳あって業界に入ってきましたとか、何本か出演したらお金をもらってその後行方をくらまそうとか、そういうような人ばっかりだった。

松尾 確かにそうでしたね、AV女優として頑張りますって言葉は一切なかったですね。今は頑張りますの人たちばかりだけれど。昔は、頑張るとかありえない。

しみけん すごいいい言葉!

博士 昔は“親バレ”が一番リスクだったわけじゃない。親にバレたらやめるってのが。一番狂っているのは、親が娘がいるのに熟女AV女優をやっていて、“娘バレ”するからやめるっていう、それが今の時代。

しみけん “孫バレ”もありますからね。男優さんでしたけど。

松尾 男優さんで(笑)。

博士 そういう理由で今はやめるわけよ。昔は親バレしたからやめなきゃいけなかったのに、今はお母さんと親娘で一緒に撮影とか、仏壇の前でやるとか、あるじゃない?

しみけん ありますね。

松尾 そうそう。

博士 この本に出てくる8人もさ、自分から女性・男性体験だとかさ、オナニー体験だとかさ話してくれるけど、事務所の管理があって、みんなファンのためにやってると言うし、みんなファンが応援してくれるから頑張れるんですって言うよね。

松尾 そこが変貌なんです。要するに、昔は最低の仕事だったし、AVなんか出たらダメだというところでやってた。でも今の子たちは、ファンがいるからとか平気で言うようになった。

博士 AVに出る娘は、何か困窮していたわけですよ。

松尾 で、綺麗な人ほど、可愛い子ほど脱ぐ理由って本来ないじゃないですか。だから脱いだ時の落差が激しくて、その子が実際脱いだことが価値になる。AV観とはそういうものなんだけれど、彼女たちにはすごく理由があって、本人とのギャップが激しいんですよ。今の子たちっていうのは、AV女優でも例えば飯島愛さんとか穂花(ほのか)とか、メジャーな場所に出る人が現れたときに、表面的なところだけ見て、こんなに可愛い人もAVをやっているんだと、AV女優への抵抗感が薄くなってしまう。