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JRスタッフが実践中! 外国人の気持ちがわかる「英語対応力アップ」のメソッド

日本在住30年のルーシーさんが教えるインバウンド対策

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ルース・マリー・ジャーマンさん。ハワイ出身。愛称はルーシー

「私が日本で働きはじめた1988年頃、『グローバル』といえば日本人が外国へ出ていくイメージだったんですけど、現在の『グローバル』って、外国人がどんどん日本に押し寄せてくる状態ですよね。駅構内は、外国人にとってわかりにくいところが実にたくさんあるんです」

 こう語るのはルース・マリー・ジャーマンさん。「しごとの基礎英語」(NHK)への出演などで彼女を知る人も多いかもしれない。ルーシーさんは「ジャーマン・インターナショナル」の代表取締役社長で、日本在住約30年の経験を生かしたインバウンドビジネス(国外から訪れる外国人をターゲットとしたビジネス)を手がけている。いま、ルーシーさんはJR東日本のグループ会社「東日本環境アクセス」で、首都圏を中心とした駅や駅ビルの清掃スタッフとともに、訪日外国人観光客への「英語対応力アップ」を目指して、シンプルで簡単な英会話をレクチャーしているのだ。

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「東日本環境アクセスさんの3800人ぐらいの清掃スタッフが駅構内やお化粧室などをとてもきれいにしてくれて、駅構内の清潔感を保っているんです。この清掃スタッフの方々は仕事中に外国人から様々な質問を受けているんですね。非常に日本的な清潔感と、スタッフの皆さんの礼儀正しさに加えて、ちょっとした英会話を身につけることができれば、もう一つ上のレベルで、訪日外国人へのおもてなしができるのではないかと考えたんです。こうして『Have a Nice Day企画』というプロジェクトが始まりました」

首都圏を中心とした駅構内などで、約3800人の清掃スタッフは外国人からさまざまな問い合わせを受ける