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連載クローズアップ

「E-girlsの新曲ができるまで」作詞家・小竹正人が語る

クローズアップ

小竹氏の著書(上)とE-girls新曲のCDジャケット

 7月より11人の新体制となったE-girlsに新たな冬の代表曲が生まれた。

 ニューシングル『北風と太陽』はアップテンポな曲調に乗せて、人が抱える悩みや葛藤を、太陽のように明るく、笑顔と共に乗り越えていく姿が描かれている。

 作詞を担当したのは小竹正人氏。EXILE、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEらが所属するグローバルエンタテインメント企業・LDHに自身も籍を置く作詞家だ。

「これまでも童話や神話をモチーフにした詞は書いてきましたが、E-girlsに対しては、昔教育係を担当していたこともあり、つい座右の銘めいた一節を入れてしまう(笑)。Aメロの“昨日のあなたを そろそろ許してあげて”という部分は、最近過去の自分を許していない人が多いなと感じたところから浮かんだフレーズです」

 教育係であったからこそ、今作もメンバーがパフォーマンスするところを思い浮かべながら作ったという。

「鷲尾(伶菜)、(藤井)夏恋、(武部)柚那という3人のメインボーカルの歌い方のクセや彼女たちの性格も分かっているので、それは間違いなく詞にも反映されています。新体制になって平均年齢が下がった分、どうしても歌詞が若くなってしまったかもしれませんが、鷲尾から“歌っていて泣きたくなります”とメールをもらうなど、反応が多くて安心しています。とはいえ、大人数のグループだと全員のことを思い浮かべながら書くので大変。いまはソロボーカリストで、パフォーマーもいない劇団EXILEの青柳翔の曲の作詞が一番やりやすいかもしれません(笑)」

ミュージックビデオは歌詞の世界観に沿って、大自然の中で撮影した。

 公私共に近しい立場だからこそE-girlsにはさらなる飛躍を期待している。

「紅白にも出場していますし、周りからは“売れてるね”と言われますが、EXILEや三代目のブレイクを間近で見てきた者として、もっと社会現象を起こすくらい活躍してほしい。そのために自分が書いた歌詞だけじゃなく色んな人の歌詞の世界を歌うことで幅を広げてほしい気持ちもあります」

 25年間、作詞家として活躍している小竹さんは、今年自選の歌詞&エッセイ集『あの日、あの曲、あの人は』を上梓した。ベストセラーにもなっているこの本のおかげで作詞家としての姿勢にも変化があったという。

「ようやく“職業・作詞家”と自信を持って名乗れるようになった気がします。作詞家としては1曲の中に他の作詞家がいままで使ったことのないようなフレーズや言葉をひとつでも入れること。これは常に自分に課しているハードルなので、今後も新しい世界を作っていきたいですね」

おだけまさと/新潟県出身。作詞家。代表曲に『花火』(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)など。そのほか中山美穂、小泉今日子ら多数のアーティストに詞を提供している。著書に小説『空に住む』『三角のオーロラ』などがある。

あの日、あの曲、あの人は (幻冬舎文庫)

小竹 正人(著)

幻冬舎
2017年3月29日 発売

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