文春オンライン

“バズ動画”を連発してもネットには「TikTokだけじゃない?」と書かれ…COWCOWが葛藤する、次世代の“笑いの届け方”

COWCOWインタビュー #2

note

 2011年に「あたりまえ体操」で大ブレイクを果たした、お笑いコンビ・COWCOW(多田健二・善し)。「あたりまえ体操」は日本のみならず、海外でも大人気となった。そんな二人がいま、インドネシアを中心に海外で再び人気を集めている。

“再ブレイク”のきっかけとなった「TikTok(ティックトック)」では現在、COWCOWの公式アカウントのフォロワー数が120万人を超えている。コンビ結成から29年、お笑いに対して常にストイックであり続けてきた二人は、TikTokをどのように使いこなしているのか——。(全2回の2回目/1回目から続く

手前からCOWCOWの多田健二さん、善しさん ©平松市聖/文藝春秋

◆◆◆

ADVERTISEMENT

インドネシア大手銀行から「まさかの」CMオファー

――2021年には、お二人のネタ「これができたらきっと、これもできる」のインドネシア語バージョンが、インドネシアの大手銀行「Bank Mandiri」のCMに起用されたそうですね。

多田 僕らは「インドネシア住みます芸人」だったDAISUKEと親しいんですけど、そいつがすごいびっくりしてましたね。その銀行はインドネシアの方なら誰もが知っている“インドネシア3大銀行”の1つなので。

善し 「これができたらきっと、これもできる」のネタもインドネシアを中心にTikTokでバズったんですが、僕らの音源を使って動画をアップする人がめちゃくちゃ増えたんですよ。

 例えば女の人が「これ(化粧)ができたら、これ(この顔)になる」みたいな動画を音源付きでアップして、それがものすごく再生されたりしてる。なんか音源が独り歩きしていった感じですね。

 そしてその投稿を見た銀行の人が、「うちの銀行のアプリを使ったら、こういうことができるよ」みたいな感じで銀行のアプリのCMに採用したんです。僕らもまさかそういう使われ方をするとは思っていなかったので、いい意味で笑えましたね。

 

多田 しかもその楽曲をCMで使う代わりに、僕らのことをCMの動画に少しだけ出してほしいと伝えたら、CM用にアレンジされた曲を僕らに歌ってほしいと言われて。それはそれで嬉しかったんですけど、「まさかの展開やな」という感じでしたね。

関連記事