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連載文春図書館 ベストセラー解剖

平尾誠二と山中伸弥、男同士の友情が女性読者に支持された理由

『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』(山中伸弥、平尾誠二・惠子 著)――ベストセラー解剖

2017/12/26
『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』(山中伸弥、平尾誠二・惠子 著)

 選手、指導者、ドラマ『スクール☆ウォーズ』の登場人物のモデルなど、多岐に渡る活躍で日本のラグビー界を長年牽引し、2016年に胆管癌で逝去した平尾誠二氏。iPS細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授。すでに偉大な業績のあるふたりが40代半ばで知り合い、そこから深い友情を結んで来たことは、本書の刊行前まであまり知られて来なかった。最期までけして諦めなかった平尾氏の闘病生活に、山中教授が全力で併走したことも。抑えた筆致ながら読者の涙を誘わずにはいられない、感動のノンフィクションが大ヒット中だ。

「編集する際に注意したのは、ふたりの交流の深さをきちんと形にすることと、闘病記としての需要に応えることのバランスでした。最高のアスリートと科学者が癌という病にどう向き合ったのか。癌と今戦っている人、将来癌になる恐れを感じている人の関心に応えられるような内容を目指した。それがヒットの一因だと感じています」(担当編集者の山中武史さん)

 さらにヒットを支えたのが、女性読者の多さ。読者の半分が女性だという。

「男同士の友情というのは、女性には経験できないものですよね。だからこそ、ある種の憧れを感じるのではないでしょうか。山中さんは利害抜きで平尾さんの治療のために尽くされた。平尾さんもそれに応えた。そんな関係は、まさに理想の友情ですからね」(山中さん)

2017年10月発売。初版3万部。現在4刷15万部

友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」

山中 伸弥,平尾誠二・惠子(著)

講談社
2017年10月4日 発売

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