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“ガチすぎるタイ飯”を食べに和歌山まで行ったら、タイ人女性のマッサージを受けて瞑想することになった話

“ガチすぎるタイ飯”を食べに和歌山まで行ったら、タイ人女性のマッサージを受けて瞑想することになった話

2022/10/23
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 店に入るといきなり、タイ料理独特のにんにくやナンプラーの匂いが嗅覚を刺激。それと同時に、タイのモールにありそうな明るい装飾が視界に広がります。奥では若いタイ人シェフやウェイターが働いていて、スタッフもまたフレッシュ。

 ランチだと1000円程度で食べられます。おまけにランチドリンクでタイの「メコン」「センソム」「モンシャム」といった酒が飲めるので、ややディープに食べたい人も満足できますよ。筆者は強い酒で、昼からフラフラ気味に。

「Dee Dee Thai Kitchen」の絶品タイ料理で落ち着く。異国飯を求める旅はまだまだ続く

外国人住民の実態を書いた本を探す

 当初は、昼間に和歌山名物のたま駅長、友ヶ島、紀三井寺などを巡り、夜に本格タイ料理で舌鼓を打ち、そのあとタイマッサージを受けるのもアリだと考えていました。ただ、和歌山とタイ人の関係をもう少し掘り進めたい。そう思ったので、ランチを食べたあとは、蔵書量の多い和歌山市民図書館に向かいました。

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 しかし、司書の方に協力してもらいながら郷土資料を探すも、見つからず。他の地域と同じく、外国人住民の実態を書いた本は少ないのです。だからこそ、自ら記録するモチベーションもあがるというもの。

 以前、和歌山の書店「本屋プラグ」で筆者の著書が紹介されたことを思い出し、行ってみることに。そこのカフェスペースで、店をやりくりする嶋田さんに現地の情報を聞いてみました。その情報と、グーグルマップで調べた情報を重ね合わせます。

南海和歌山市駅の隣にある和歌山市民図書館。蔦屋書店とスターバックスが入っている

ごはんを食べながら、寺を見学できないか聞いてみる作戦

 さらにタウンページや和歌山飲食ガイドの本をチェックすると、1990年代後半からタイの店ができはじめたのではないか、ということがわかりました。しかも、「タサニー」「チェンマイ」といったタイレストランが初期のころからあったのでは、というのも見えてきたのです。

 チェンマイの近くを調べていると、住宅の中に「ワット・パー・サマナウォン寺院」というタイ寺院を発見。その寺院を見学すれば、“リアルタイ”を感じられるかもしれない——。そう考えて、夜は寺のすぐ近くにあるタイマッサージ屋でマッサージを受けたあと、チェンマイでタイ料理を食べることにしました。ごはんを食べながら、店の人に寺を見学できないか聞いてみる作戦です。