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「これに何の意味が!?」な“史上最強のゲーム機”再び…?メガドライブミニ2と“セガの集大成”

全身でセガを感じる!?メガドライブミニ2 #1

2022/10/29

genre : ライフ, 娯楽, 社会

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 10月27日に発売になった「メガドライブミニ2」。1980年代から1990年代にかけてセガが開発した伝説の家庭用ゲーム機「メガドライブ」の復刻版で、懐かしい名作60タイトルが収録されている。

 なぜ「メガドライブ」は30年以上たった現在でも多くのファンをひきつけるのか。その人気の秘密について、収録全タイトルの完全レビューを行った専門誌『CONTINUE』の林和弘編集長に聞いた。

ゲームセンターのアーケードゲームで一世を風靡したセガ。そんなセガの「集大成」ともいえるゲーム機が……? ©iStock.com

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「セガの集大成」としてのメガドライブミニ2

――林さんが編集長を務める『CONTINUE』Vol.79でも大特集されるなど、メガドライブミニ2はゲームファンから大きな注目を集めています。そもそもメガドライブは、どんなゲーム機だったんでしょうか?

林和弘(以下、林) メガドライブ、通称「メガドラ」が発売されたのは1988年10月29日。この当時は、1983年に発売された任天堂のファミリーコンピュータが空前の大ヒットを記録しており、1987年にはNECからPCエンジンも発売されていた時代です。

©iStock.com

 ただ、これら当時のメインストリームは「8ビットのマシン」で、簡単に言えばゲーム機本体のCPU性能がそれほど高くなく、設計上たくさんの情報量を処理しないといけないようなゲームを作るのが難しかった。

 それに対してメガドラは16ビットの家庭用ゲーム機としてデビューしています。カートリッジ(カセット)を差し込んで遊ぶ設計ですが、後年になってCD-ROMも読み込める拡張アイテムが登場するなど、当時としては非常に高性能なゲームハードなんです。

――素人的に考えても、数字が単純に2倍ですから、それまでよりも一気に出来ることが広がりそうですね。

 当時のCMでも、いとうせいこうさんが「最近のゲームがつまらないのは、ハードに限界があったからだ」って主張して商品の高性能ぶりを訴えていたように、実際メガドラの設計思想は当時の家庭用ゲームの平均値をはるかに凌駕していました。

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