10月27日に発売になった「メガドライブミニ2」。1980年代から1990年代にかけてセガが開発した伝説の家庭用ゲーム機「メガドライブ」の復刻版で、かつての作品から当時発売されなかった幻の作品まで、全60タイトルが収録されている。
その収録全作完全レビューを行った専門誌『CONTINUE』の林和弘編集長に、自身が独断と偏見で選ぶ「見逃せない“セガ”なゲーム」を聞いた。
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1、シューティングの最高峰『サンダーフォースⅣ』
――林さんの目から見て、是非これはやって欲しいという収録ゲームをあげるとすれば、何になりますか?
林和弘(以下、林) そうですね、いろいろありますが、ジャンル別にあげていくと……。ゲームの花形ジャンルって個人的にはシューティングだと思うんですけど、それで言うとメガドライブミニ2の『サンダーフォースⅣ』は是非とも遊んでほしいですね。
メガドラはアーケードの流れを汲んだハードでしたから、シューティングゲームもたくさん発売されたんですけど、1992年にテクノソフトが発売した『サンダーフォースⅣ』は、その最高峰だと思います。
――『サンダーフォース』シリーズは『Ⅲ』が1990年にメガドラで発売されてますね。
林 もともとパソコン用ゲームで『Ⅰ』は『ゼビウス』みたいな見下ろし型シューティングだったんですよ。メガドラで発売された『Ⅲ』のヒットを受けて、『Ⅳ』もメガドラ、『Ⅴ』がセガサターンで発売。この『Ⅳ』は『Ⅲ』の2倍に匹敵するデータ容量を使って、CG、BGMともにメガドラの限界に挑戦してます。
――ここでもキーワードは「限界に挑戦」なんですね。
林 1991年7月には『ソニック(・ザ・ヘッジホッグ)』が発売されているように、その頃になるとメガドラが本来持っていた高いスペックに加えて、機能拡張アイテムとしてCD-ROMも本体で読み込めるメガCDも登場しましたから、画像の回転・拡大・縮小もできるようになるなど、初期の技術不足は解消されていったんです。