警視庁が大手クレジットカード会社3社に対し、国内有数の利用者数を誇る動画投稿サイト「FC2コンテンツマーケット」でカードを利用できなくするよう要請していたことが発覚した。捜査関係者が言う。
「FC2はYouTubeと似たサイトだが、素人でも課金動画を簡単に公開できる。しかもサーバーなど拠点を米国に置いており、違法な無修正のアダルト動画でも投稿が可能。ただ、違法動画といっても、投稿者が国内在住かどうか特定できなければ、当局として逮捕は難しい。これまでは“一罰百戒”で売り上げが多い例を取り締まるほかなかった。今年5月には、自身が制作した無修正動画で3億円近く売り上げていたとされる男が逮捕されている」
それでも無修正動画の投稿は後を絶たなかった。そこで警視庁が踏み切ったのが、今回の“荒療治”だ。
警視庁担当記者の話。
「Mastercard、VISA、JCBの3社に対し、カード決済を仲介する取次会社に取引中止を促すよう求めたのです。FC2ではカード払いを選ぶユーザーが多い。実際、取次会社の1社が7月14日に撤退すると、この日は約75万本だった動画の販売数が翌15日には約半数に落ち込みました。警視庁としてはカード会社が年々グレーな商売に決済を認めなくなっている潮流にも乗った形ですが、動画投稿者はダメージを受けたはずです」