文春オンライン
たまごっち、シール交換、ドラマクラブ…どうしてバカリズム(47)は“アラサー女性あるある”を熟知しているのか

たまごっち、シール交換、ドラマクラブ…どうしてバカリズム(47)は“アラサー女性あるある”を熟知しているのか

2023/03/12
note

爆発的なブームになった「たまごっち」も

 平成カルチャーを代表する玩具「たまごっち」も登場する。当時爆発的なブームになったことは世代を問わず周知の事実だろう。本編2話では、本格的なブームになる前の激レアたまごっち「白」が登場。育成名人・しーちゃんの手を借りて、これまたレアな「まめっち」に進化させている描写があった。

 このたまごっち、日中は学校に行かなければならない小学生たちにとって、育成は至難の業だった。自宅にいる親か祖父母の力を借りられれば問題ないのだが、たいていは「ウンチ」をためて病気にさせ、最終的には幽霊にしてしまうのがオチ。

 ちなみに筆者が小学生の頃は、住んでいたのが田舎だったために、たまごっちを手に入れることはできなかった。週刊少年ジャンプの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」に出てくるたまごっちのストーリーを読んで、一緒に育てている気になっていたものである。

ADVERTISEMENT

女子小学生といえば「エンジェルブルー」

 たまごっちに並ぶ爆発的な人気を誇ったのが、ファッションブランド『エンジェルブルー』である。女子小学生といえばエンジェルブルー、エンジェルブルーといえば女子小学生といってもいいほど、平成初期の小学生はエンジェルブルーばかり着ていた。現在のアラサーでエンジェルブルーを知らない人間はいないだろう。

Instagram「エンジェルブルー&ナカムラくんリバイバル記念 公式アカウント」より

 もはやエンジェルブルーを見ただけで、平成初期にタイムトリップできる。試しに身近なアラサーにエンジェルブルーの画像を見せてみてほしい。懐かしさに卒倒するだろう。ちなみに「お茶犬」や「326」の画像でも同じ結果になるはずだ。

 筆者の場合、エンジェルブルーの洋服には手が出せなかったため(小学生向けブランドとは思えないほど結構な値段がする)、下敷きや鉛筆などのステーショナリーで気持ちをなだめていた酸っぱい思い出がある。

「ドラマクラブ」の文化

 麻美・なっち・みーぽんの3人で結成している「ドラマクラブ」の存在も無視できない。90年代に小学生だった世代は、ほとんどの人間がこのドラマクラブ活動をしていたといっても過言ではないのではないか。もれなく筆者も部員だった。

 ドラマクラブとは、当時放送中のドラマについて、ストーリーやキャストなどの良し悪しを星いくつでランク付けし、語り合う放課後クラブのこと。交換日記の文化が派生してドラマクラブに落ち着くパターンが多い。ちなみに、本編2話では観月ありさ主演「ナースのお仕事」がプッシュされていた。

 そのほか、麻美がテレビ局で働き出す人生3周目においては、北川景子主演「家売るオンナ」、杏主演「花咲舞が黙ってない」などのドラマが登場。仲村トオルが本人役で出演するなどしている。

 なぜバカリズムは、このドラマクラブの存在を知っているのか。シール交換やたまごっち、エンジェルブルーまでは当時の記録から割り出せるだろうが、ドラマクラブに至っては知りようがないはずだが。