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〈販売本数1000万本突破〉『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が世界中で“異常なまでの称賛”を集めている“納得の理由”

〈販売本数1000万本突破〉『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が世界中で“異常なまでの称賛”を集めている“納得の理由”

2023/05/18
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 2023年5月12日に発売されたNintendo Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の評判があまりに高く、ゲーム業界に衝撃が走っている。

 さまざまなレビューサイトの平均点を算出するMetacriticでは、100点中96点のMust-Playを記録。100件近くのレビューサイトの評価が記録されたうえでここまでの平均点になるのは極めて稀で、2023年のゲーム・オブ・ザ・イヤー最有力候補となっている。

 任天堂株式会社の発表によると、発売後3日間での世界販売本数は1000万本超と驚異的な数字を記録したことが発表された。

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 はたして『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は何がそこまですごいのか? その理由は「かけ算のおもしろさ」にある。

画像は任天堂公式サイトより

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前作は何がすごかったのか?

 本作は、2017年に発売された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編である。前作も海外で高く評価されていたし、国内人気も高かった。テレビ朝日系列の「テレビゲーム総選挙」という番組では前作が1位に輝いており、続編はかなり期待されていたわけだ。

 前作の特徴は、広大なフィールドを自由に冒険できるという部分であった。たとえば山の向こうに行く必要がある場合、体力の許す限り崖を登って無理やり進むこともできるし、迂回してもいいし、丸太を飛ばしてそれに乗ってもいい。あるいは、それを無視してまったく違うところに行ってもいいのである。

 主人公であるリンクには、物を固定する特殊な道具、磁力で金属を自由に動かす道具など、さまざまなツールが与えられていた。それら道具や武器、あるいは環境などを利用して、好きなように課題をクリアすればいいというゲームなのである。

 では、続編である『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はどう進化したのか。