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《新浦安“連続放火”事件》「5、4、3、2…」近隣住民が恐れおののく“カウントダウンの謎”と5つの火災現場の“意外な共通点”

《新浦安“連続放火”事件》「5、4、3、2…」近隣住民が恐れおののく“カウントダウンの謎”と5つの火災現場の“意外な共通点”

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火災があった3、4、5号棟はすべて賃貸マンション

「不審火が5号棟、4号棟、そして3号棟と続いているから、『次はまさか2号棟じゃないか』なんてこのあたりでちょっと話題になってるんですよ……。何も起きないといいんだけど」

 住民の不安が募るなか、マンション近辺では千葉県警の警察官や警備員が常時巡回し、通りかかる人たちに声掛けをしたり、定期的に駐輪場の点検を実施したりと、警戒を強めていた。

不審火発生後、警察車両がマンションの駐車場に停車していることも(読者提供)

 火こそ確認されなかったものの、18日には3号棟の駐輪場でバイク1台の燃料タンクの中からティッシュのようなものが見つかった。これで4件目。ここまでの事件にはある奇妙な共通点がある。前出の男性が続ける。

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「私の住んでいるところは分譲マンションですが、火災があった3、4、5号棟の3棟はすべて賃貸マンションなんです。分譲マンションの住民は毎月1回程度、それぞれの棟で寄合のようなものがあるので住民の顔と名前はある程度知っていますが、賃貸の方はあまりお付き合いがないようです。

マンションの案内図(読者提供)

 特にこのあたりでトラブルがあったとか、変な人がいるとかは聞いたことがありません。海沿いの静かでいいエリアだと思って、35年ほど前にマンションを購入しましたが、まさかこんなことが起きるなんてびっくりです」

「まさか次は自分の住んでいるマンションが狙われるとは…」

 もともとマンションの駐輪場には防犯カメラが設置されていなかったが、一連の不審火の後に新たに防犯カメラが取り付けられている。警察や住民が警戒を強めていたなか、5件目の不審火が発生してしまう。4件の相次いだ不審火が発生したマンションから600メートルほど離れた場所にある、ノーマークの集合集宅が舞台になった。

 5件目の火災が発生したマンションに住む会社員の男性が火災発生時の緊迫した様子を語る。

「夜8時くらいでしょうか。火災報知器が鳴り、マンションの住民に『ただちに避難してください』と呼びかけるアナウンスがあって、すぐに外に出ました。火は見えませんでしたが、駐輪場あたりの煙がものすごかったです。近くのマンションで起きていた火災のことは知っていたのですが、まさか次は自分の住んでいるマンションが狙われるとは思ってもみませんでした」

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