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「どう見てもガリガリ」体重は47→37キロに激減…“醜い自分”を変えるため「下剤まで飲んだ」女子中学生モデルの心の闇

「どう見てもガリガリ」体重は47→37キロに激減…“醜い自分”を変えるため「下剤まで飲んだ」女子中学生モデルの心の闇

『摂食障害モデル』 #2

2023/09/27

genre : ライフ, 社会

note

「これから夏休みでしょ? その間に少なくとも7キロは落としてきなさい」

 アイドルデビューの夢を叶えるため、ダイエットを決意した少女時代の関あいかさん。ライバルのユナちゃんに追いつこうと、朝食抜きや10キロのランニングなどハードな減量を続ける彼女だが、どうしても減量の限界を迎えてしまう。そこで彼女がさらに痩せるために、手を出したものとは……?

 関さんが摂食障害・過食嘔吐に至るまでの道を描いた新刊『摂食障害モデル 165センチ、32キロだったわたしへ』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)

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中学時代、下剤まで飲んでダイエットに励んだ関あいかさん。いったい何が彼女をそこまで追い詰めたのか? ©彩図社

◆◆◆

無理なダイエット

 整形の件もそうだけど、ママには結構極端なところがあって、夏休みに入ってから私に課せられた食事制限はかなり過酷なものだった。というか、もはや「制限」というよりほとんど何も食べてないに等しい。47キロからさらに7キロ以上落とすっていうのは、それだけ異常なことなのだ。

 朝起きると、まず体重計に乗る。

 前の日から数字が増えていないと、ほっと胸を撫で下ろす。

 朝ごはんは基本食べなくて、どうしても何か欲しいときは低カロリーのスープだけを飲むこともあった。

 そこから日中は、普通にスクールに行ったり友達と会ったりする。周りに合わせて付き合いで簡単なサラダやお菓子を食べることもあったけど、これも本当は嫌だった。

 当たり前のことだけど、物を食べると物理的にその分だけ体重は増えることになる。これを食べたら100グラム、こっちは200グラム……と、常にそんなことを考えながら生活していた。

 夜、家に帰ると家族は皆夕食の時間だ。

 ママとまーくん(母親の恋人)と妹は、楽しそうに食卓を囲む。だけど私がそこに加わることは許されなかった。正確に言えば、一緒にご飯は食べるけど私だけは別メニュー、という状態だ。

 夕食の前に、まず私は体重をはかる。体重が昨日より減っていたり、最低でも維持できていれば合格。私はステーキを食べることができた。ステーキとは言っても、ママが「ご褒美だよ」と出してくれるこんにゃくステーキだ。このときの記憶が蘇るから、こんにゃくは今でもあんまり好きじゃない。

 じゃあ逆に体重が増えていたら? その日は、なにも食べることは許されなかった。当たり前のように、夕飯が抜きになるのだ。

 皆が楽しそうに食べてる様子を見るのもしんどいので、夕飯が抜きになったとき私は外に走りに行くことにしていた。これなら、気も紛れるし体重も落ちるしで一石二鳥だ。この頃は、毎回10キロ近く走っていたと思う。