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児童ポルノサイトにわが子の写真が…インスタに160万件ある「#運動会」動画が危険な理由 「なんでいけないんですか」と怒る親も

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genre : ライフ, 社会

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SNS関係のトラブルが多い子は、親も問題を起こしがち

「ある保護者が勝手に運動会の動画を投稿していた。一緒にいる子の顔がわかる状態で、その中にうちの子もいたので、思わず学校に苦情の電話を入れてしまった」

小学生の子どもを持つ30代女性は眉をひそめる。

「ほかにも数人から苦情があったようで、先生が削除させてくれてほっとした。よく見たら学校名がわかる動画だったし、どういうつもりなんだろうと思った。こっちまで巻き込まないでほしい」

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このようなトラブルが増えたため、最近の学校では、事前に写真・動画についての注意があることが多い。

「SNS関係のトラブルが多い子は、親も問題を起こしがちです。ほかの子の映っている動画は削除してほしいと注意しても、『なんでいけないんですか』と食ってかかられる。理由が理解できず、YouTubeなどに全体公開で投稿してしまうんです。子どもだけじゃなくて親の教育も必要なんですよ」と、ある教員はため息をつきながら教えてくれた。

写真=iStock.com/y-studio ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/y-studio

「撮影はOKだがネット投稿はNG」お触れを出す学校もある

近年は、保護者世代もスマホでの撮影・投稿が日常となっている。SNSへの投稿をいけないことと思わない保護者もいるため、トラブルが絶えないそうだ。

それゆえ、たとえば筆者の子どもが通う学校では、学校公開では「撮影・録画禁止」、文化祭・体育祭でも「撮影は可能だがSNS等のネットへの投稿はしないこと」という連絡やお便りが配られている。「SNSに投稿される方がいると撮影も禁止しなければならなくなる。禁止は避けたいので、ご理解ご協力をお願いしたい」という連絡がきていたほどだ。

園名や校名、本名までわかる動画がTikTokにあがっている

Instagramでは「#運動会」(160万件)、「#保育園運動会」(3.2万件)、「#小学校運動会」(3.5万件)、「#幼稚園運動会」(3.1万件)、「#運動会日和」(2.2万件)、「#最後の運動会」(4.1万件)など、運動会絡みの写真や動画が多数投稿されている(いずれも9月20日現在)。青空のもとで体操着でピースしている写真、かけっこやダンスの動画など、ほほえましいものが多い。

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