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「たった2か月で合格したわけではない」“発達障害で高IQ”の息子が名門・麻布中に入学…元テレ東アナが我が子と歩んだ受験までの道のり

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赤平大さんインタビュー #2

2023/11/26
note

毎日睡眠時間は3、4時間…蕁麻疹や血尿が出ることも

――親子二人三脚での歩みを感じますが、赤平さんはどうやって仕事と子育ての両立をしているのでしょう。

赤平 僕はフリーランスなので、まず息子の生活に合わせて自分の予定を組むんです。所属している芸能事務所には「F字」ってよく言っていましたけど。月~金の朝夕は息子の学校への送り迎えや習い事があるので2本NGの線が走っていて、土日は朝から夕方まで習い事があるので縦に1本、NGの線が走っている。その「F字」の隙間に、仕事を組み込む感じです。もちろん受けられる仕事は減りますので、収入に影響します。サラリーマンではないので大きなリスクです。

 

――MBAを取得していて、アナウンサーのキャリアもある赤平さんだけに、スーパーマンのように感じてしまう人もいるのでは。

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赤平 子どものために、自分のMBAやアナウンサーのキャリアと知識をモディファイして適切な形に変えていった、という感覚です。

 毎日睡眠時間は3、4時間ですし、正直、大変です。息が詰まることもありますし、蕁麻疹や血尿が出ることだって多々あります。でも、それでも息子の将来のためになんとかしなきゃ、と思えるかどうかではないでしょうか。

強烈に子供を持ちたい思いがあったわけではなかった

――テレビ東京のアナウンサーからフリーランスになり、そしてお子さんが誕生して、またガラリと人生が変わったかと思います。

赤平 変わりましたね、それはもう明確に。それまで僕、やりたいことがなかったんです。たとえばテレビ局員時代だと、報道キャスターをやりたいとか、オリンピックに行くぞとか、ゴールデンを担当してみたいとか、いろいろ目標を立てるわけですけど、それを達成したとて、心が満たされるわけでもなかったんです。

 もちろんやらせていただけるのはすごく光栄で嬉しいことなのですが、息子が苦手だったクロールができるようになるまでの過程の達成感と比べると、息子のクロールの方に圧倒的に感動している自分がいるんです。

 

――赤平さんはお子さんを持ちたかったのでしょうか。

赤平 いつかは、と思っていた程度で、強烈に思いがあったわけではなかったです。ただ、息子とはじめて会った瞬間、胸がキュンキュンして。わ、なんだこれ、このキュンキュンが恋なのかみたいな(笑)。本当に息子狂いなんです。