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「藤井聡太さんに将棋で勝ったことがあります」「おおー」イギリス生まれ、日本育ちの女流棋士が考える“自分の強み”とは

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内山あや女流初段インタビュー #2

2024/02/16
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お笑い鑑賞が趣味、将来はトーク力の高さを生かした活動も

――内山先生はお笑いを見るのが趣味の1つと聞きます。昨年のM-1グランプリについてはどうご覧になりましたか?

内山 優勝した令和ロマンは明らかにめちゃくちゃうまいし面白い。いつか決勝に行っていい結果も出るだろうと思っていましたけれど、まさか今回だと思っていませんでした。私の優勝予想はヤ―レンズ(結果は準優勝だった)。準決勝のライブビューイングには足を運び、ヤ―レンズはそこでも超良かったんです!

 

――お笑いライブもよくご覧になるのですね。

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内山 はい。高校の頃から学校帰りや研究会帰りに行ったりしていました。ライブに行くほどお笑い好きな友達はなかなかいなくて、1人で行くことも多いです。

 父に対局で勝ったらその分ライブに行くようなご褒美制を提案され、取り入れたこともあります。私はいい成績を残せば遊べるようにしたほうがやる気が出るし、良いアイディアだと思って。1回勝ったら1回ライブに行ける、(白玲戦)A級の先生に勝ったら複数回行けるという甘めのルールで。

――2023年度は24勝(2月15日時点)した上に、福間香奈女流四冠、渡部愛女流三段などA級女流棋士にも何度も勝たれてますよね。

内山 何回ライブに行けるか数えるのが面倒になってしまいました(笑)。今年度は週1のペースで対局が入ることもあって、たくさんライブに行く時間がなくなってしまい、ルールはうやむやになりました。

――予想より勝ち過ぎて、ご褒美が消化しきれなくなってしまったのですね。お笑いを見て、その楽しませる技を自分のトークに生かそうという考えは?

内山 実は父には「せっかくお笑いを見ているのだから、そこから学べば」と言われています(笑)。話すことは好きで言葉はポンポン出てくるほう。笑わせるまでは考えていないけれど、まじめな話ばかりではなく、よもやま話をしたり楽しいトークをしたいという気持ちはあります。