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「アナウンサー時代はTBSのトイレで吐いてました」15歳で摂食障害になった小島慶子(51)が語る、過食嘔吐に苦しんだ15年間

小島慶子さんインタビュー #2

2024/02/23

genre : ライフ, 社会

note

30歳で過食嘔吐がおさまった理由

――それだけ続いた過食嘔吐がおさまったきっかけは何だったのでしょう。

小島 30歳で1人目の子どもを出産したことです。妊娠中は悪阻(つわり)がひどくて、食べられなくなったんです。産んでからは育児にてんてこ舞いで、過食嘔吐をする暇がなくなりました。

 異常な食欲がなくなって過食嘔吐がおさまったのはよかったのですが、今度は産後うつっぽい状態に。

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――出産に関して、何か不安なことなどありましたか。

小島 出産前は、女の子を産むのが怖かったです。過干渉な母と同じことをしてしまうような気がして。「どうか男の子を」と祈り続けたら、たまたま2人とも男の子だったんですけれど。

 実は、結婚前から会社の診療所でカウンセリングを受け始めていました。

 

――それはどういったことで悩まれていたのでしょうか。

小島 母との関係です。「なんだか苦しい」と会社の診療所の精神科医に相談しました。その時見ていたアメリカのテレビドラマでは、登場人物たちがしょっちゅうカウンセリングを受けていたので、精神科を受診することにはあまり抵抗はありませんでした。

第1子出産後に、母親への思いが「異常だ」と感じたワケ

――その後もカウンセリングを受け続けたのでしょうか。

小島 第2子を妊娠したタイミングで、受診していた総合病院の産婦人科の育児相談室で育児に関するカウンセリングを受け始めました。

――出産やカウンセリングを経て、お母さんへの思いや考え方に何か変化はありましたか。

小島 釜の蓋が開いてしまったという感じでした。第1子を出産した後、色々な人が子どもを抱きにきてくれたのですが、母が抱いているのが嫌だったんですね。当時の気持ちとしては「ママにだけは大事な子どもを触られたくない」という思いで。

 

 そのときに「これは異常だ」と気が付いたんです。孫を抱いている母を見てそんな風に感じたわけですから、これは相当大きな問題なのだろうと思ったのを覚えています。

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