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「一度だけ、耐えきれなくなって実家に帰りました」伊藤蘭が語る、夫・水谷豊と娘・趣里との知られざる“家族円満生活”

伊藤蘭さんインタビュー #3

2024/03/09
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 2023年9月1日にデビュー50周年を迎えた伊藤蘭さん。同年7月にはソロサードアルバム『LEVEL 9.9』を発売、8月からは記念ツアーとなる「伊藤 蘭 50th Anniversary Tour ~Started from Candies~」を全国6都市で開催し、大盛況を見せた。

 12月には自身初のエッセイ『Over the Moon わたしの人生の小さな物語』(扶桑社)を上梓し、年末の『第74回紅白歌合戦』(NHK)にも出場。華々しい活躍を見せる伊藤蘭さんに、結婚や子育て、家族との私生活などについて話を聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)

伊藤蘭さん ©杉山秀樹/文藝春秋

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結婚願望はぜんぜんなかった(苦笑)

 キャンディーズ解散後、女優としての芸能界復帰は伊藤蘭さんの人生において、大きな転換期になった。だが、ライフステージの変化でいえば、水谷豊さんとの結婚も大きなポイントになるだろう。

 水谷さんはドラマ『傷だらけの天使』(日本テレビ系)で人気を博し、『熱中時代』(日本テレビ系)で熱血教師を演じて国民的な主演俳優となった。

 蘭さんと水谷さんは、ドラマ『あんちゃん』(日本テレビ系)で共演し、結婚に至ったのは、1989年1月だった。

――蘭さんは、結婚願望が強かったのですか。

伊藤蘭さん(以下、伊藤) ぜんぜんなかったです(苦笑)。恋愛もそんなに一生懸命になる感じではなかったんです。その人のことが良く分からないと好きになれないので、一目ぼれとかもないですし……その頃は結婚して家族を持つイメージはなかったかもしれません。

 

蘭さんが水谷豊さんに惹かれたポイント

――水谷さんと結婚に至ったのは、どういったところがポイントになったのでしょうか。

伊藤 豊さんは、人生の先輩であり、友人であり、共演者でもあったんですけど、長い時間をかけて向き合っていく中で、人としても俳優としても尊敬できる人だと確信できたからです。

 感性や価値観が近いといいますか。例えば同じ景色を見て感動したり、映画を観たあとの感じ方、受けとめ方も似ているようで、共感するところが多いのも大きかったと思います。

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