文春オンライン

《300人対100人》白昼の竹下通りで大乱闘、挟み撃ちで顔がボコボコに…中野英雄(59)が明かす、暴走族vs.ローラー族の一部始終

中野英雄インタビュー #2

2024/03/09
note

哀川翔に誘われて劇男一世風靡へ

――中野さんはどのタイミングで劇男一世風靡へ?

中野 僕が18歳の頃には、劇男零心会が劇男一世風靡に変わっていたんですね。

 で、メチャクチャ忙しいのに人が足りないから、とりあえず雑用で手伝ってくれと翔さんに言われて「いいっすよ」と。

ADVERTISEMENT

 

翔さんといると楽しいから、付いていこう

――哀川さんに付いていく形で、暴走族からローラーへ転身し、劇男一世風靡へ参加しています。やはり、哀川さんには惹かれるものがあるわけですか。

中野 変なことを言わないんですよ。暴走族の先輩には「おい、そこにいる奴をぶっ飛ばしてこい!」みたいなことを言われてきたけど、翔さんは会うたびに「今日、何食う?」とか「どこ遊び行こうか?」とか、ちょっとした夢のあることを言うんですよ(笑)。

 食うか食われるかみたいな世界にいた僕からすると、翔さんの言うことが理解できないというか、不思議でしかたがなかったというか。でも、だんだんと幸せを感じてきてね。翔さんといると楽しいから、付いていこうと思ったんですよ。

 

――上下関係みたいなものは。

中野 全然ないです。出会ってすぐに「翔って呼べよ」って言われたくらいですから。さすがに向こうが3つ上なんで、「翔」とは呼びづらくて「翔ちゃん」でしたけどね。うっかり、「なぁ、翔」なんて呼ぶこともあったけど(笑)。で、一世風靡に入るときに「翔ちゃんとは呼ばないです」と言って。

 翔さんは「え、なんでよ? いいじゃない」「いや、他の先輩は“さん付け”で呼ばないといけないのに、翔ちゃんはちょっと……」みたいな。