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静岡県・川勝平太知事が辞意表明 訓示で職業差別と捉えられかねない発言に、批判相次ぐ

source : 提携メディア

genre : ニュース, 政治, 社会

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自身の発言について釈明する静岡県の川勝平太知事=2日午後、県庁

 静岡県の川勝平太知事は2日、県庁内で記者団の取材に応じ、「6月の議会をもってこの職を辞そうと思っている」と述べ、任期途中で知事を辞職する意向を示した。川勝氏は1日の新規採用職員への訓示で、職業差別と捉えられかねない発言をし、批判が相次いでいた。

 川勝氏は訓示で、新規採用職員に対して「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったりとかと違って、基本的に皆さま方は頭脳、知性の高い方たち」と述べた。

 この発言について、川勝氏は2日、「職業に貴賎はない。全部必要なものだ。(新規採用職員は)知性を磨いてくださいという意味だ」とし、「職種が違うことを言っただけだ」と釈明した。その一方、「不愉快な思いをされたのであれば、誠に申し訳なく思う」とも謝罪。「(野菜を売るなどしている人は)知性が低いと言いたいのか」との質問に対しては、「曲解も甚だしい」と不満も漏らした。

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 県によると、2日午後5時時点で電話やメールなどで、「農業や畜産に携わる人々の知性は低いと言うのか。おごった考えだ」など430件の批判が寄せられているという。

 川勝氏は2009年の知事選で初当選し、現在4期目。4期目の任期は来年7月4日まで。21年10月の参院静岡選挙区補欠選挙の応援演説では、御殿場市について「コシヒカリしかない」とやゆし、問題視した県議会が同11月に辞職勧告決議を可決した。

 また、リニア中央新幹線の品川―名古屋間について、水資源への影響や環境保全を理由に、静岡県内での工事着工を認めず、JR東海は目標としてきた27年開業を断念した。

静岡県・川勝平太知事が辞意表明 訓示で職業差別と捉えられかねない発言に、批判相次ぐ

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