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偽広告に利用された前明石市長・泉房穂さんは怒り 「プラットホームの責任は極めて重たい」 SNS上で著名人に成りすました投資詐欺相次ぐ

source : 提携メディア

genre : ニュース, 社会

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■SNSの投資詐欺被害者が「メタ社」を集団提訴

 

こうした中、新たな動きがあった。ニセ広告を掲載したSNSの運営会社の責任を訴え、25日、被害者たちが全国初めての集団提訴に踏み切ったのだ。

弁護団によると、神戸市などに住む原告4人は、メタ社が運営する「フェイスブック」などのSNSで、実業家の前澤友作さんなど著名人になりすましたニセの広告にアクセスした。

その後、アシスタントを名乗る人物から、ウソの投資の勧誘を受け、投資資金として指定された口座に送金したという。

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4人は、メタ社が「広告の真実性を調査して掲載する義務があるにも関わらず怠った」などとして、メタ社の日本法人に対し、約2300万円の損害賠償を求めている。

原告弁護団長 国府泰道弁護士:(メタ社は)多額の広告収入を得ていながら、詐欺広告のチェックができていない。広告のチェックの甘さが被害を巻き起こしている。メタ社がもっと早く詐欺広告を規制してくれていたならば、原告は被害に遭うことはなかった。

■SNS詐欺被害にあって、家族の人生も変えてしまった

 

 メタ社に対して損害賠償を求める人は他にも。集団訴訟グループに参加して、これから提訴する予定の40代の男性だ。著名人をかたった投資広告にアクセスし、約1400万円をだまし取られた。

(Q.有名人がやってるから気になって押した?)
詐欺被害に遭った男性:もちろんそこから入りますよね。

きっかけは投資の勉強が目的だが、被害によって家族の人生も変えてしまったと後悔している。

詐欺被害に遭った男性:子供が実は高校受験ですごく大変な時期で、私立を希望していたんです。詐欺の被害額を見ると、行かせたいんですけど、行かせられない。公立に切り替えてもらったんですよ。娘の進学や夢を壊してしまっているので、本当にすまない気持ちでは…言葉が見つからない。

男性は犯行グループだけでなく、ニセ広告を掲載したメタ社にも憤りを感じている。

詐欺被害に遭った男性:(ニセ広告)今でも出ているわけじゃないですか。この金が(広告料として)結局メタ社に入ったり、反社会勢力に入ったり。悪循環なんですよ。だからもう本当にやめてもらいたい。もう殺人と同じですよ。