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中村 竜太郎
2018/04/26

なぜ“スクープ”したのがNHKだったのか?

 あらためていうが、それはメディアが報じる2カ月前のことである。警視庁は双方から事情聴取をし、慎重に捜査を進めていた。また山口並びにジャニーズ事務所はことが発覚しないよう水面下で、A子さん及び保護者に示談交渉を進めていたようだ。場合によっては、関係者のみが知るだけで、事件がおおやけにならなかった可能性も否定できない。

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 しかし、なんと、この事件を“スクープ”したのは他ならぬNHKだった。25日夕方の「ニュース シブ5時」が第一報を打ち、それに続いてフジテレビ、TBS、テレビ朝日が続々と報じたが、日本テレビは「メイン番組である『ZIP!』『幸せ!ボンビーガール』『ザ!鉄腕!鉄腕DASH!!』が関わっているので、報道するのかどうかをふくめ対応に追われ、出遅れてしまった」(日本テレビ幹部社員)という。だが、自局の問題につながるような今回のケースにおいて、NHKがみずから率先して芸能界を支配するとまでいわれるジャニーズの不祥事を報じたのにはわけがあった。

「NHKが不祥事に対して隠蔽体質なのはむかしからですが、報道局からあがってきた性犯罪をジャニーズだから、微罪だからといって握りつぶしたとしたら、どうなるか。特に今回は加害者被害者が、子供たちを育む役割のEテレから出たことは絶対に見過ごせない。万が一それが変な形で露見して、やはり組織ぐるみで隠していたのかとなったら、国民から受信料不払いが巻き起こり、へたすりゃNHKがつぶれるほどの大変な事態になります」(NHK幹部)

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