「眞子さま嫁ぎ先の“義母”が抱える400万円超の“借金トラブル”」を「週刊女性」編集部が報じたのは2017年12月12日のこと。この一報から約2カ月後、宮内庁から眞子さまと小室圭さんの「お気持ち」が発表され、「結婚延期」が決まったのだった。2018年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」で大賞を受賞したこの記事の担当記者が、小室圭さんの素顔と、当時の取材秘話を明かす。

2017年9月3日、婚約内定会見での眞子さまと小室圭さん ©JMPA

この男性が本命で、結婚もあるかもしれない

「4時半から、宮内庁で緊急レクがあるぞ」

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 今から約2カ月前の2018年2月6日。「週刊女性」編集部から私のところへ連絡が入りました。知らせを受けて、まず「破談か」と思いました。私のように「雑誌協会」へ所属する各雑誌編集部の記者は、宮内庁内で行われる「宮内記者会」に向けた会見やレクには出席できません。レクが終わって正確な情報が伝わるまで、関係者の間では「結婚は無期延期らしい」という噂が回って、その後に「2年延期」という話が聞こえてきたんです。この時、私は取材で外に出ていたので、一人で心臓がバクバクしましたね。

 そもそも「週刊女性」で、眞子さまと小室圭さんの東急東横線デートを報じたのは2016年10月のことで(「秋篠宮眞子さま 横浜デート後のラブラブ『車中』!」「週刊女性」2016年11月1日号)、当時私は皇室記事の取材をはじめてまだ数カ月のころ。右も左もわからない状態の新米皇室担当記者でした。お二人の親密そうな様子や眞子さまがリラックスして心を許されているようなご表情から、「この男性が本命で、結婚もあるかもしれない」と思っていました。

「週刊女性」(2016年11月1日号)

 翌年の2017年5月16日にNHKが夜7時のニュースで、「秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さま 大学時代の同級生・小室圭さんと婚約へ」と写真とともに報じたとき、大急ぎで小室圭さんが住む神奈川県内のマンションへ駆けつけました。ごく一般的な外観のマンションで、取材を重ねると2DK〜3DKの間取りであることも分かっていきます。

 私は、同じマンションで暮らしている幼なじみだという女性に、まず圭さんの特徴を確認しようと「圭さんの右腕にホクロはありますか? この人と同一人物ですか?」と東横線内で撮影した写真を見てもらいました。まさか、こんな普通の暮らしをしている人だとは思っていなかったんですよね。翌朝、宮内記者会に所属する新聞やテレビはこぞって、圭さんの元「海の王子」という爽やかなキャラクターと、眞子さまのご両親の秋篠宮両殿下と同じように「キャンパスで実った恋」という点を報じていましたから、私も素直に「こういう爽やかな感じの人なんだな」と思っていました。

NHKによる一報の翌日、勤務先で取材に応じる小室圭さん ©JMPA

一体、学費の出どころはどこなのか

 ただ、小室圭さんという人を取材しはじめてからずっと疑問に思っていたことがあります。「一体、学費の出どころはどこなんだろう」ということ。圭さんは、父の敏勝さんを2002年に亡くして以来、母の佳代さんが女手一つで苦労して育ててきたそうです。その反面、圭さんの経歴は華やかで、国立音大附属小学校からカナディアン・インターナショナルスクール、ICU(国際基督教大学)へ進学して、大学在学中はアメリカに留学もしていました。取材してみると敏勝さんの実家は佳代さん・圭さんと疎遠になっているようでしたし、佳代さんの父は二人と同じマンションに同居する隠居の身のようでした。

カナディアン・インターナショナルスクール在学中の圭さん 宮内庁提供