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「ユーチューバーはテレビの未来を担うか?」小説家・高橋源一郎の“生活と意見”

テレビっ子・高橋源一郎インタビュー #3

50年来のテレビっ子、小説家・高橋源一郎さんは現在のテレビをどう観ているのか? インタビュー後編では、どうして『志村どうぶつ園』が面白いのか、YouTubeのこと、そしてテレビの未来について語っていただきました。聞き手は、てれびのスキマさんです。(全3回の3回目/#1#2より続く)

仕事場で語る、高橋源一郎さん

20年ぐらいやってる「日本テレビ番組審議委員」

―― 高橋さんは、今も日テレの番組審議会委員をやってらっしゃるんですね。

高橋 番審はもう20年ぐらいやってるんじゃないですかね。たぶん『うるぐす』が終わった後くらいから。

―― そんなになるんですか。

高橋 気がついたら僕が一番長くやってると思います。だって、最初の頃は、なだいなださんとか、亡くなられた『広告批評』の編集長だった島森路子さんとか、あと、将棋の米長(邦雄)さんとかいらっしゃいましたから。櫻井よしこさんも、あの感じのままでいらっしゃってました(笑)。たぶんやめさせられないのは、僕が番組に文句を言う係になってるからだと思う。

―― 一番厳しいんですか?

高橋 はい。昔はなだいなださんとか厳しかったけど、そういう役の人がいないといけないんです、一人は。それで僕はいつクビになってもいいから厳しいことを言ってるんです。

 

今はYouTube眺めてる時間のほうが長いかも

―― 今のテレビはどう観てますか?

高橋 もはや番審での番組くらいしか観なくなっちゃいましたね。他で観るのはBSのメジャーリーグベースボールとか、海外のサッカー。バルセロナとか、マンチェスター・ユナイテッドとか……。あんなにテレビっ子だったのに、今はあまり観なくなっちゃったなあ。YouTube眺めてる時間のほうが長いかも。うちの子どもたちがYouTube観てるんで、彼らに教えてもらって観てますけど、あれ、テレビより面白いね。僕、HIKAKINを彼らに教えてもらったんですよ。

―― ユーチューバー。

高橋 ビックリしたんですけど、小学生に「一番尊敬してる人」っていうアンケート取ったら、男女とも1位がHIKAKINだったんだって。確かにあれは、テレビにはいないキャラだよね。とにかくフレンドリー。でもチャンネル名は『HikakinTV』って、テレビを称しているんですよね。テレビの未来の一つの現れなんじゃないかな。

仕事場には小説のための資料などがたくさん。「きれいにしても、きれいにしても、こうなっちゃう(笑)」

―― 子どもさんは今おいくつですか?

高橋 中2と中1です。もう分からないことは彼らに聞きます。「はじめしゃちょー」とかね。彼の番組って、中身はつまらないんだけど、とにかく展開が速いんですよ。編集テクニックなんでしょうけど、あれに慣れちゃうとテレビはのろくて観てられない。

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